養子になっているかはどうやって確認するの?
養子には相続権がありますので故人の養子になっているかどうかは相続では非常に重要となります。それでは、養子になっているかどうはどうやって調べることができるのでしょうか。今回のコラムでは養子の調べ方について解説します。なお、今回のコラムでの養子は普通養子縁組での養子とします。
養子は相続人になる
養子は縁組の日から養親の嫡出子となりますので、養子がいる場合、養子も養親の相続権を有していることとなります。
民法第809条
養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。
養子も相続放棄が必要!
上述のとおり、養子には養親の相続権がありますので、養親に多額の負債があり相続放棄が必要な場合、故人の養子も相続の開始を知ってから3カ月以内に家庭裁判所で相続放棄をする必要があります。
養子かどうかの確認方法
養子になっているかは戸籍で確認することになります。
普通養子縁組をした場合、養親と養子双方の身分事項欄に縁組事項が記載されます(戸籍法施行規則35条の3)。そのため、戸籍で確認すれば養子かどうかが分かります。
調べる戸籍に注意!
養子かどうかを戸籍で調べるときには注意点があります。
実は養親の身分事項に記載された縁組事項は、その後にその戸籍が転籍その他の事由によって編成替えになった場合には移記されません。そのため、養親の死亡記載のある戸籍だけを取得して確認した場合、その戸籍だけでは養子になっているかどうかは分からないということになります。この場合は改製原戸籍や転籍前の除籍謄本等故人の古い戸籍を調査しなければ養子になっているかどうかは分からないということになります。死亡記載のある戸籍だけ確認して養子になっていないと思っていたら古い戸籍には養子として記載されていたということも考えられますのでここは要注意です。
一方、養子の身分事項に記載された縁組事項は、その後に戸籍の変動があったとしても縁組が継続されている限り移記されます(戸籍法施行規則39条の3)ので、養子の戸籍謄本で養子縁組しているか分かることができます。
まとめ
故人の養子になっているかを調べる方法としては養親の戸籍を確認するか、養子の戸籍を確認するかの方法になりますが、養親の戸籍で調べる場合には改製や転籍等で戸籍に変動がある場合(ほとんどの場合は変動があります)、出生から死亡までの戸籍を全て調べて確認する必要があるということになります。相続放棄には期限がありますので、養子かどうかが定かでない場合はすぐに戸籍を調査して確認をしましょう。
相続放棄でお困りのときは専門家に相談しましょう
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