相続手続きに必要な戸籍の取得は意外と難しい【事務局】

こんにちは。

武蔵小杉リーガル司法書士事務所の事務局です。

本日から事務局からのコラムを掲載させて頂きます。第一回目は「相続手続きに必要な戸籍の取得は意外と難しい」ということで、相続手続きで必要な戸籍の収集についてご紹介させて頂きます。

相続手続きに必要な戸籍の取得は意外と難しい

 一口に戸籍と言っても、現在戸籍、改製原戸籍、除籍とあり、収集の方法としては現在の戸籍に記載された転籍歴や改製の有無を頼りに戸籍を辿りながら、古い戸籍を取得していきます。しかし、戸籍の記載は古くなればなるほど読み辛く、昭和初期以前の戸籍になると旧字になり数字の記載に関しても現在のようなアラビア数字ではなく、壱、弐、参といった旧字になりぱっと見ただけでは分かりません。また、現在の戸籍はパソコンで作られており、字が読めない判別できないようなことはありませんが、古い戸籍になると手書きで記載されているので、字が潰れていたり、小さくて読みにくいなど判別が非常に困難なもの数多くあります。
 このような旧字や手書きの戸籍を解読しながら、被相続人の本籍地を辿り戸籍を収集することは時間も手間もかかってしまいます。

 

 また、戸籍は家族単位で構成されており、婚姻すると現在籍を置いている親の戸籍(又は自己の戸籍)から婚姻時に筆頭者となる者の戸籍に移ることになります。夫婦となる者のどちらの姓をとったとしても基本的に婚姻した当事者は新しい戸籍が作成され、そこに入籍します。(*自己を筆頭者とする戸籍に籍を置いている場合で自己の姓を称する婚姻をした場合は戸籍の移動はない)。すなわち婚姻をした場合は基本的には籍が移動しるので取得しなければならない戸籍も増えます。これは離婚も同様で離婚すると姓を変えていた者は、従前の親の戸籍に戻るか、自己を筆頭者とする戸籍を作成し、そこに入籍しますので、その分取得しなければならなくなります。
 他にも、転籍を行うと(本籍地の変更)戸籍の移動が生じ、新たな本籍地に新たな戸籍が作られ、もともと戸籍があった旧本籍地の戸籍は除籍となります。

 また、相続放棄でよくある事案として幼い頃に両親が離婚した場合などでは、別れた親の本籍地など分からない場合などでは、現在の戸籍から順に追っていかなければなりません。このように意外と難しい作業となることが多いです。

 

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